転職面接を有終の美で飾る正しい退室マナーと一連の流れ
なぜ退室時のマナーが面接の評価を左右するのか
転職活動の面接において、質疑応答が無事に終わると、多くの応募者は安堵からつい気を緩めてしまいがちです。しかし、面接官は応募者が面接室を退室し、会社の建物を出るまでのすべての立ち振る舞いを、社会人としての資質を測る判断材料としてしっかりと観察しています。「終わりよければすべてよし」という言葉があるように、退室時の礼儀正しく誠実な態度は、面接官の記憶に良い印象を強く残し、最終的な評価を底上げする重要な要素となります。
面接終了から退室までの正しい手順と振る舞い
面接官から面接終了の合図が出されてから、部屋を出るまでの一連の動作には、ビジネスシーンにおける基本的な手順が存在します。一つひとつの動作を、落ち着いて丁寧に行うことが大切です。
面接終了の合図と座ったままの挨拶
面接官から「本日の面接は以上となります」といった終了の言葉がかけられたら、まずは慌てて立ち上がらず、座ったままの姿勢で相手の目を見ます。そして、「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございました」と、はっきりとした声で感謝の気持ちを伝え、座った状態で丁寧にお辞儀をします。
起立しての挨拶と椅子の横での一礼
座ったままのお礼を終えたら、静かに立ち上がり、自分が座っていた椅子の横(利き手側やカバンを置いている側)に真っ直ぐ立ちます。姿勢を正し、面接官に向けて再度「ありがとうございました」と声をかけ、腰からしっかりと折る深いお辞儀(最敬礼)をします。その後、足元に置いていたカバンなどの荷物を、スムーズに手に取ります。
ドア前での最後の挨拶と退出時の注意点
荷物を持ったらドアの方向へ歩き出し、ドアノブに手をかける前に、必ずもう一度面接官の方へと振り返ります。面接官の目を見て、「失礼いたします」と明るく挨拶をし、最後の一礼をしてからドアを開けます。退室する際は、面接官にお尻を向けたまま後ろ手でドアを閉めるのはマナー違反となるため、室内に向かって斜めに体を向け、ドアノブを静かに引いて、音を立てずにドアを閉めるよう細心の注意を払いましょう。
状況別の退室マナーと気をつけたいポイント
面接会場の環境や企業の対応方針によっては、基本の手順に加えて、臨機応変な対応が求められる場面があります。
面接官がエレベーターや出口まで見送ってくれる場合
面接終了後、面接官が立ち上がり、エレベーターホールや建物の出口まで見送りをしてくれるケースがあります。この場合は、面接官の少し斜め後ろを歩き、案内されるペースに合わせて移動します。エレベーターに乗り込む際、または出口で別れる際には、面接官に向き直り、「本日はありがとうございました。ここで失礼いたします」と深くお辞儀をします。エレベーターの扉が閉まるまで、あるいは面接官の姿が見えなくなるまで、姿勢を崩さずに頭を下げ続けるのが正しいマナーです。
カバンやコートのスマートな持ち帰り方
冬場などの面接において、コートを持参している場合の取り扱いにも注意が必要です。面接室を退室する際や、見送りを受けている最中に、コートを着用することは控えましょう。コートは、手に持ったまま建物の外まで持ち出し、完全に企業の敷地を出てから着用するのが、ビジネスにおける一般的なルールです。また、企業から渡された資料などがある場合は、カバンに無理に押し込まず、事前に用意しておいたクリアファイルなどに丁寧に収め、書類を大切に扱う姿勢を示すことも好印象に繋がります。





