面接で「パーソナルな質問」をされた時の意図と適切な答え方
転職活動の面接において、志望動機やこれまでの経験だけでなく、家族構成や休日の過ごし方、趣味といった、「パーソナルな質問」を投げかけられることがあります。仕事とは直接関係のないように思える、個人的な質問に対し、どのように答えるのが正解なのか、また、どこまで正直に答えるべきなのかと、戸惑う方も多いでしょう。本記事では、面接官がパーソナルな質問をする背景にある意図と、好印象を与えるための適切な答え方、そして、答えたくない不適切な質問への対処法について、詳しく解説します。
面接官がパーソナルな質問をする主な意図
面接という限られた時間の中で、あえてプライベートな話題に触れるのには、企業側にいくつかの明確な理由が存在します。
緊張をほぐすためのアイスブレイクとして
面接の序盤でパーソナルな質問がなされる場合、応募者の過度な緊張を和らげ、リラックスした状態で本来の魅力を引き出すための、アイスブレイクを目的としていることが、多くあります。休日の過ごし方や、最近気になったニュースなど、比較的答えやすい話題を提供することで、その後の本格的な質疑応答を、スムーズに進めるための配慮です。
人柄や価値観、社風とのマッチングの確認
スキルや経歴といったテキスト情報だけでは読み取れない、応募者の人間性や価値観を深く知るために、パーソナルな質問が用いられます。例えば、趣味にどのように取り組んでいるかを聞くことで、物事に対する熱中度や、継続力を測ることができます。また、その人の持つ雰囲気や考え方が、企業の社風や、配属予定のチームの雰囲気に合致しているかどうかを、多角的な視点から確認しようとしています。
コミュニケーション能力の評価
予期せぬプライベートな質問を投げかけられた際、応募者がどのように反応し、どのような言葉を選んで答えるかを通じて、柔軟なコミュニケーション能力や、予期せぬ事態への対応力を評価しているケースも、少なくありません。日常会話をスムーズに、かつ適切な距離感で行えるかどうかは、社内外での円滑な人間関係を築く上で、非常に重要な要素となるためです。
パーソナルな質問への適切な回答のポイント
仕事に直接関係のない話題であっても、面接の場であるという前提を常に忘れず、相手にポジティブな印象を与える答え方を、意識することが大切です。
簡潔に、かつポジティブな言葉で答える
プライベートな話題だからといって、長々と話しすぎたり、ネガティブな発言をしたりするのは、避けるべきです。例えば、休日の過ごし方を聞かれた際、「特に何もせず寝ています」と答えるよりも、「家でゆっくりと休息を取り、翌週の業務に向けてリフレッシュしています」と答える方が、仕事に対する自己管理能力の高さを、間接的にアピールすることができます。
仕事への支障がないことを暗に伝える
家族の状況など、プライベートな環境について聞かれた場合は、それが仕事に悪影響を及ぼさないことを、しっかりと伝えることが重要です。「家族のサポート体制が整っているため、業務には全く支障ありません」と、企業側の懸念を先回りして払拭する回答ができれば、面接官に強い安心感を与えることができます。
答えたくない質問や不適切な質問への対処法
パーソナルな質問の中には、本来であれば、採用面接で聞くべきではない、不適切な質問が含まれる場合もあります。
採用選考において配慮すべき事項とは
厚生労働省の指針により、本籍地や出生地、家族の職業や収入、思想や信条、宗教に関する質問など、応募者の能力や適性とは直接関係のない事項について、面接で尋ねることは、就職差別につながる恐れがあるとして、不適切とされています。もし、これらの項目に関する質問を受けた場合は、必ずしも正直に答える義務は、一切ありません。
角を立てずに回答を避けるスマートな対応
答えたくない質問や、不適切だと感じる質問をされた際は、感情的になって反論するのではなく、冷静かつスマートにかわす、大人の対応が求められます。「申し訳ありませんが、仕事に直接関係のないプライベートなことですので、回答は差し控えさせていただけますでしょうか」と、丁寧な言葉遣いで、きっぱりと断るのが、最も適切な対処法です。
企業のコンプライアンス意識を見極める機会にする
不適切な質問を平然と行う企業は、コンプライアンス意識が低く、入社後もハラスメントなどの問題を抱えているリスクが、高いと言えます。パーソナルな質問に対する面接官の態度や、質問の内容自体は、応募者が企業を評価するための、非常に重要な判断材料にもなります。違和感を覚える質問が続いた場合は、その企業が、本当に自分が働くべき環境であるかどうかを、冷静に見極める視点を持つことが、転職活動においては大切です。





