第二新卒から営業企画を目指すには?業務内容・求められるポテンシャルと面接対策を徹底解説
社会人経験1〜3年程度の若手を対象とする「第二新卒採用」。近年、営業組織の近代化やデジタルトランスフォーメーション(DX)、SFA(営業支援システム)を活用したデータドリブンな営業体制への移行を進める企業が増加しており、企画職でありながら第二新卒のポテンシャル層を営業企画として積極的に採用する動きが広がっています。
一方で、「営業企画はベテランや営業エースが就く職種ではないのか」「社会人経験が浅く、企画実務の経験がなくても採用されるのか」といった不安を抱く転職活動者も少なくありません。
第二新卒における営業企画の採用需要と評価基準、主な実務領域、未経験から選考を突破するためにアピールすべきポテンシャル、そして採用面接で面接官に響く受け答えのポイントについて詳しく解説します。
第二新卒で営業企画を目指す際の採用実態と市場背景
営業企画は従来、現場の営業職として何年もの実績を積み、顧客や商談の流れを熟知したベテランが社内異動で配属されるケースが多い職種でした。しかし現在、多くの業界で若手の第二新卒を採用する動きが活発化しています。
その背景には、以下のような営業組織の構造変化があります。
1. 営業活動のデジタル化と「The Model型」分業体制の普及
SaaS企業やIT業界を中心に、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスが連携する分業体制が浸透しています。過去の勘や経験に頼った属人的な営業手法よりも、ITツール(SFA/CRM)を使いこなし、データを論理的に扱える柔軟な若手人材へのニーズが高まっています。
2. 過去の成功体験にとらわれない柔軟な思考力
営業経験が長すぎる場合、従来の対面訪問や接待といった「従来のやり方」に固執してしまい、新しい営業プロセスの導入に抵抗感を示すことがあります。社会人経験が1〜3年程度の第二新卒は、企業固有の文化や新しい業務フローを吸収しやすく、自社の営業改革を推進する推進役として期待されます。
3. 現場営業と企画部門をつなぐ若手ブリッジの需要
営業現場の若手メンバーが抱える課題(ツールの入力負担、提案資料作成の難しさ、新任時の立ち上がりの遅さ等)をリアルに実感している世代だからこそ、現場目線に立った実効性のあるサポートツールや改善策を立案できると考えられています。
第二新卒が担当する営業企画の具体的な実務領域
第二新卒として営業企画に配属された場合、最初から全社の中期経営計画や大規模な事業戦略の策定を一人で任されるわけではありません。まずは以下のような「営業プロセスの可視化」や「営業現場の実行支援」といった領域からスタートし、段階的に裁量を広げていくのが一般的です。
1. SFA/CRMのデータ集計と活動プロセスの可視化
- 営業支援システムに登録された活動ログ(商談件数、提案移行率、受注率、失注理由等)の定期的な集計
- 定例会議に向けたグラフ作成や進捗管理ダッシュボードの更新
- 営業現場への入力ルール徹底や、未入力案件のフォローアップ
2. 提案支援マテリアルやマニュアルの整備
- 現場の営業担当者が顧客へ提示する提案書テンプレート、会社案内、業種別導入事例集のブラッシュアップ
- 頻出する顧客の質問に対する回答例をまとめたFAQ集や、競合比較資料の更新
- 新任メンバー向けオンボーディングマニュアルの作成と更新管理
3. キャンペーンや勉強会の進行管理
- 新製品投入時や注力商戦期における拡販キャンペーンの進捗確認・アナウンス
- 営業所や支社向けの製品勉強会、ロールプレイング研修の運営準備や日程調整
- 現場からの質問や相談窓口としての一次対応
4. 部門間の連絡窓口と情報連携
- 開発、マーケティング、カスタマーサポート、法務部門などからの連絡事項を整理し、営業現場へ分かりやすく共有
- 営業現場から上がってきた顧客の機能要望や改善点を整理し、関係部門へレポーティング
採用面接で面接官が見極める「3つのポテンシャル」
企画職の実務経験がない第二新卒に対して、面接官が確認しているのは「完成されたスキル」ではなく「今後の成長可能性と行動特性」です。具体的には以下の3点が厳しく見られます。
1. 物事を客観的・構造的に捉える論理的思考力
「なぜその施策が必要なのか」「どこに営業プロセスの課題があるのか」を筋道立てて考えられるかが問われます。日頃の業務において、単に言われた作業をこなすだけでなく、「この業務の目的は何か」「どうすればもっと効率化できるか」を論理的に考える習慣があるかが見極められます。
2. 現場の営業活動に対する深い理解と共感力
営業経験がある場合はもちろん、営業未経験(営業事務やカスタマーサクセス等)であっても、顧客と向き合う営業担当者のプレッシャーや業務負担に配慮できる姿勢が不可欠です。現場の立場を無視した机上の空論を振りかざすのではなく、現場の味方として信頼関係を築ける人間性が重視されます。
3. 自ら課題を見つけて動く主体性と行動力
指示待ちの姿勢では、企画職としての活躍は期待できません。業務上の非効率やデータの不備に気づいた際、誰かに言われる前に自発的に調べ、改善案を上司に提案した経験があるかどうかが確認されます。
前職の経験をアピールにつなげる視点
1. 現場営業の経験がある場合
個人の販売実績(売上〇%達成など)だけに終始するのではなく、「組織や周囲のために取り組んだこと」を軸に据えます。
- 「新任の後輩向けに商談の流れをまとめたチェックリストを自作した」
- 「チーム内の失注理由を分類し、提案段階での顧客ヒアリング項目を改訂した」
- 「作成に時間がかかっていた提案書をテンプレート化し、チーム全体の残業削減に貢献した」
2. 営業事務・バックオフィスの経験がある場合
依頼されたタスクの正確さだけでなく、「自発的なプロセスの改善」を前面に出します。
- 「営業担当者が外出先からでも確認しやすいよう、案件管理スプレッドシートの入力規則を刷新した」
- 「問い合わせの多い見積作成手順をマニュアル化し、処理のリードタイムを短縮させた」
- 「顧客データを分析して解約傾向のレポートをまとめ、営業リーダーへ自主的に提出した」
第二新卒の採用面接を突破するためのアピールポイント
中途採用面接において説得力を高めるためには、「課題の発見」「自発的な行動」「周囲への影響」を論理的に組み立てて伝えることが重要です。
「なぜ現場営業(または現職)ではなく営業企画なのか」を明確に語る
面接では、「なぜ営業ではなく企画なのか」「営業から逃げたいだけではないのか」という懸念を払拭する必要があります。 「自分自身がプレイヤーとして数字を追う中で、個人の営業力に依存する組織の脆さを感じた。誰もが成果を出せる仕組みやツールを整備し、チーム全体の成果を底上げすることに最も強いやりがいを感じた」といった、実体験に基づいた志望動機を言語化します。
小さな改善エピソードを客観的な数字とともに説明する
大規模なプロジェクト経験である必要はありません。日々の実務の中で行った小さな改善を具体的に伝えます。
- 「チーム内の商談進捗データを集計した際、初回商談から有効提案への移行率に個人差が大きいことに気づいた」
- 「上位営業担当者のヒアリング項目をフォーマット化し、チーム内で共有した」
- 「結果として、導入から3ヶ月でチーム全体の提案移行率が〇%から〇%へと改善した」
謙虚さと学び続ける学習意欲を示す
第二新卒の強みは、素直さと吸収力です。データ集計に必要なスキル(Excelの関数、BIツール、SFAの知識)や、志望する業界のビジネスモデルについて、自発的に勉強を進めている姿勢を行動ベースで伝えることで、即戦力化に向けたポテンシャルの高さを証明できます。



