面接で「嘘」をつくべきか？正直さと誠実さが評価される理由とリスクを徹底解説

はじめに

就職活動や転職活動において、面接は自分の経歴や人柄、考え方を直接伝える大切な機会です。しかし中には、「経歴に自信がない」「少しでも印象を良くしたい」といった思いから、つい嘘をついてしまう人もいます。

たとえば、実際よりも成果を大きく言ったり、関わっていないプロジェクトをあたかも自分の手柄のように話したり……。その場ではうまくいったように見えても、面接での嘘はバレるリスクが高く、長期的に見て非常に危険です。

この記事では、面接で嘘をつくことのリスクとその影響、なぜ「正直さ」が評価されるのか、信頼を得る受け答えのコツについて詳しく解説します。

面接でありがちな「嘘」の例

以下のような嘘は、面接でよく見られるものですが、いずれも発覚すると大きな信頼を損なう可能性があります。

• 実際よりも業務経験年数を長く話す
• 担当していない仕事を「自分が主導した」と言う
• 資格やスキルを“持っている”と偽る
• 志望動機を企業に合わせて“取り繕う”ように話す
• 前職の退職理由を本音ではなく建前でごまかす

たとえば、「英語が話せる」と言って実際には日常会話も厳しいレベルだった場合、入社後の業務で明らかになり、信頼を大きく失います。

面接で嘘をつくリスク

1. バレたときの信頼失墜は大きい

面接官は数多くの応募者を見てきたプロです。話の一貫性や具体性、言葉のニュアンスから違和感を見抜く力を持っています。たとえ面接では通過しても、内定後のリファレンスチェックや入社後の実務で発覚するケースも。

一度失った信頼は簡単には取り戻せません。

2. 自分自身が苦しむことになる

嘘をついて入社すると、その設定に自分が縛られてしまい、期待値とのギャップに苦しむことになります。「できる」と言った以上、できないことを素直に相談しにくくなり、結果的にストレスや失敗の原因になることも。

3. 退職や解雇につながる可能性も

虚偽申告が重大と判断されれば、内定取り消しや試用期間中での解雇につながることもあります。企業としては「嘘をついて入社した人」は、いかに優秀でもリスク要因として扱われてしまいます。

「嘘をつかずに伝える」ための工夫

嘘をつかなくても、自分の強みや志望動機を上手に伝える方法はあります。

◯ 弱点は正直にしつつ、学ぶ意欲を示す

例：

「これまでExcel業務は基本的な操作のみでしたが、現在は関数やマクロを独学で学んでおり、実務レベルまで高めていきたいと考えています。」

弱みを隠さず、“成長意欲”とセットで伝えることで、ポジティブな印象を与えることができます。

◯ 成果は正確に、関与度も明確に伝える

例：

「このプロジェクトでは、私は主に進行管理と資料作成を担当しており、成功に貢献できたと感じています。」

「自分一人でやった」と見せるのではなく、役割を明確にして貢献を伝えることで、信頼性が増します。

面接官は何を見ているのか？

面接官は、完璧な答えや経歴ではなく、以下のようなポイントを重視しています：

• 正直さと誠実さ
• 自分の言葉で語れているか
• 弱みや失敗をどう捉え、行動したか
• 組織の中で信頼して仕事を任せられるか

たとえ話し方が拙くても、内容に誠意があれば、面接官には伝わります。嘘をついて取り繕うより、正直な“等身大のあなた”を見せる方が、はるかに評価されやすいのです。

まとめ

「少しだけなら…」という軽い気持ちの嘘でも、面接では重大な問題に発展する可能性があります。短期的にはプラスに見えるかもしれませんが、長期的に見ると嘘は信頼とキャリアの損失につながります。

大切なのは、今の自分にできること・できないことを冷静に整理し、それを正直に、前向きに伝える工夫をすることです。誠実な姿勢は、必ず面接官に伝わります。そして、それこそが本当の意味での「合格」につながるのです。

面接では“飾る”より、“信頼される”ことを意識して、堂々とあなた自身を伝えましょう。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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