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面接で「精神疾患」について聞かれたらどうする?|質問の意図、対応方法、伝え方のポイントを解説

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はじめに

就職活動や転職活動、アルバイトなどの面接において、まれに「精神疾患」や「過去の通院歴」などのセンシティブな内容について質問されることがあります。

「面接で精神疾患について聞かれたけど、答えるべきだった?」
「過去に通院していたことを正直に話しても大丈夫?」
「断ってもいい?不採用になったりしない?」

このように、「面接 精神疾患 聞かれた」という場面は、非常にデリケートで戸惑いや不安を感じる人も多いものです。

この記事では、

  • 面接で精神疾患について聞かれる理由と背景
  • 回答する・しないの判断基準
  • 精神疾患に関する法律と差別防止のルール
  • 伝える場合の正しい伝え方と注意点
  • 実際の対応例とNG例

をわかりやすく解説します。


面接で「精神疾患」について聞かれるのは違法?

✅ 原則として、病歴を問うことは慎重であるべき項目

厚生労働省のガイドライン(採用選考時の基本的な考え方)では、以下のように定められています:

採用選考においては、本人の適性・能力に基づいて判断すべきであり、本来自由であるべき個人情報(病歴・既往症など)については、選考段階では不適切である。

つまり、「精神疾患があったかどうか」という質問自体が、面接の場で直接的にされるべきではないとされています。


なぜ精神疾患について聞かれることがあるのか?

とはいえ、実際の現場では以下のような理由で触れられることがあります:

  • 勤務に支障が出る可能性があるかを確認したい
  • 欠勤やブランク期間の理由を説明している流れで聞かれる
  • 業務内容がハードで、健康状態を気にする企業文化の場合
  • 小規模事業所で人員リスクが高く、慎重になっている場合

とはいえ、これらの理由があっても、「面接時点で病歴を根掘り葉掘り聞くこと」は、配慮に欠ける行為と見なされることがあります。


答えるかどうかの判断基準

✅ 無理に答える必要はありません

面接で精神疾患について聞かれたとしても、義務的に答える必要はありません。プライバシーに関する質問に対しては、以下のような対応が可能です:

■ 回答を控えたい場合の例文:

申し訳ありませんが、個人の健康情報に関する内容については、業務に支障がない範囲で回答を控えさせていただければと思います。勤務には問題ありません。

このように、「今は就労に支障がない」ことを明確に伝えることがポイントです。


精神疾患について伝えるべきケースとは?

以下のような場合には、あらかじめ伝えておくほうが望ましいこともあります:

状況伝えた方がよい理由
現在も通院中・服薬中業務時間や業務内容への影響がある可能性があるため
定期的な通院で勤務時間に制約がある配慮を得るために必要
配慮や支援がないと体調を崩す可能性がある長期就労のための調整が必要

その際も、「必要以上に詳しく話す必要はなく」、業務に関連する範囲で簡潔に伝えることが大切です。


精神疾患の伝え方のポイント

  1. 事実ベースで簡潔に説明する
  2. 現在の状態(安定しているか)を明確に伝える
  3. 仕事に支障がないこと、または配慮が必要な点を伝える
  4. 復職・再就職の意欲をしっかりアピールする

■ 伝える場合の例文

以前、心身のバランスを崩して通院していた時期がありましたが、現在は医師の判断で安定しており、再発防止のための通院を月に一度行っています。現在は通常通り勤務できる状態にあり、前職でも問題なく業務を行っておりました。


NGな対応例と注意点

NG例理由
「うつ病でした。今も気分が落ち込みやすいです」不安定な印象を与えやすく、誤解されるリスクあり
「特に問題はありません」→実は継続通院中嘘がバレたときに信頼を失う
詳しく語りすぎてしまう相手に不要な不安を与える可能性がある

▶ 誠実であることは大切ですが、“話すべき範囲”を見極めるバランス感覚が求められます。


障害者雇用枠の場合は別対応

精神疾患があり、障害者手帳の取得者として障害者雇用枠で応募している場合は、当然ながら企業には障害内容・配慮事項の開示が求められます。その場合は、

  • 医師の診断書
  • 支援機関との連携書類
  • 勤務上の配慮希望(勤務時間・業務量など)

を事前に提出または面談時に共有することになります。


まとめ|面接で精神疾患について聞かれたら、冷静かつ丁寧に対応しよう

面接で精神疾患を聞かれた」というのは非常にセンシティブな問題ですが、答える・答えないはあなたの判断で選べる権利があります。大切なのは、「現在の健康状態と仕事への影響」を中心に、誠実かつ冷静に伝えることです。

✅ おさらいポイント:

  • 面接で病歴を聞くことは原則として適切ではない
  • 聞かれても、無理に答える必要はない(答えるなら業務との関連に絞る)
  • 答える場合は、現在の状況と仕事への支障の有無を簡潔に伝える
  • 通院中・配慮が必要な場合は事前説明でトラブル回避に
  • 話しすぎず、話さなさすぎず、「必要な情報」に絞って伝えるのがコツ

どんな背景があっても、今できることをしっかりアピールできれば、あなたの魅力はきちんと伝わります。面接では、安心して前向きな自分を表現できるよう、準備して臨みましょう。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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