面接で「ポートフォリオがない」場合の対応方法とは?準備不足と見なされないための工夫と代替策
クリエイティブ職やIT職、建築、教育などの専門職を中心に、面接で「ポートフォリオ」の提出を求められることがあります。しかし中には、「ポートフォリオがない」「作ったことがない」「準備が間に合わなかった」という人もいるでしょう。
本記事では、面接でポートフォリオがない場合にどう対応すべきか、また企業側に与える印象をカバーする方法、代替資料の準備法について詳しく解説します。
そもそもポートフォリオとは?そしてなぜ必要なのか?
ポートフォリオとは、自分のスキルや成果物、思考プロセスなどをまとめた作品集・資料集です。特に以下の職種では面接での提出が重要視される傾向にあります。
- デザイナー(Web、グラフィック、UI/UX)
- イラストレーター・ライター
- 建築・インテリア関係
- 教員・講師(教材や授業案)
- エンジニア(開発実績やGitHubでの活動)
採用側はポートフォリオを通じて、実務能力や思考の深さ、センス、再現性を評価しようとしています。そのため、用意されていないと「準備不足」と受け取られる可能性もあります。
面接で「ポートフォリオがない」と伝えるリスク
ポートフォリオが求められている職種・求人にも関わらず、用意がない場合、面接官は以下のような印象を持つことがあります。
- 準備不足=志望度が低い?
- 経験・実績に自信がないのでは?
- 実務能力を可視化できないので判断しにくい
とはいえ、「ない=不合格」というわけではありません。その代わりにどのような工夫ができるかが、評価の分かれ道になります。
ポートフォリオがない場合の対応策・代替案
1. 言葉で補う:「成果を具体的に伝える」
ポートフォリオがなくても、口頭で次のように実績やスキルを定量的・具体的に説明できれば、一定のカバーは可能です。
例:
- 「前職ではECサイトのバナー制作を担当し、クリック率が従来比で25%向上しました」
- 「自主制作でアプリのUIを3画面設計しました。ワイヤーフレームはFigmaで作成しました」
面接では“何をどうやって・どう改善し・何を得たか”というストーリー性のある説明が重要です。
2. 準備中であることを正直に伝える+提出予定を示す
まだポートフォリオが完成していない場合は、準備中である旨を正直に伝えることが大切です。その上で、「◯日以内に提出予定です」と具体的な期日を伝えると、誠意と意欲が伝わります。
伝え方の例:
「現在、過去の制作物やプロジェクトをまとめたポートフォリオを作成中です。完成次第、メールにて提出させていただきますが、最短で〇月〇日までにご送付可能です。」
3. 代替資料を用意する
ポートフォリオがない場合でも、簡単な資料や実績概要のドキュメントを提出できると好印象です。
代替資料の例:
- Word/PDFで作成した「実績リスト」や「プロジェクト概要書」
- スクリーンショットを並べたスライド資料(作品の雰囲気を伝える)
- ブログやSNSアカウントのリンク(情報発信力やアウトプットの証明)
- GitHubやnote、Qiita、BehanceなどのURL
※見栄えよりも「どのような思考で何を作ったか」「成果にどうつながったか」を重視しましょう。
採用側に伝えるべき「ポートフォリオがない理由」の伝え方
面接で聞かれた際に、正直に「ポートフォリオがない理由」を説明することも大切ですが、そのまま伝えるだけでは不十分です。大切なのは、そのあとにどうフォローするかです。
NGな伝え方(印象が悪くなる例)
「ポートフォリオは持っていません」「特にまとめていないので…」
→ 準備不足や受け身な印象を与えてしまう
良い伝え方(前向きに伝える例)
「ポートフォリオは現在準備中ですが、口頭でご説明可能です。また、過去に担当した案件の要約資料を簡単にまとめておりますので、ご覧いただければ幸いです。」
今後に備えて:簡単でもポートフォリオは用意しよう
仮に今回の面接が終わった後でも、次回以降に向けて簡易的なポートフォリオでも良いので、必ず作っておくことをおすすめします。
最低限含めたい内容:
- 自己紹介・スキルセット
- プロジェクトや作品の概要(目的・手法・成果)
- 実績や使用ツールの記載
- 作成時期・個人/チームの区別
- 連絡先やSNSアカウント(任意)
まとめ:ポートフォリオがない場合でも諦めない
面接においてポートフォリオがないことは、不利になる可能性はありますが、それを補う誠実な姿勢・具体的な説明・代替資料によって評価をカバーすることは十分可能です。
企業が見ているのは「資料の有無」だけでなく、あなたがどう表現し、どう行動しようとしているかです。
今はまだポートフォリオがなくても、「準備する意志がある」「工夫して伝えようとしている」ことを明確に示し、前向きな姿勢で面接に臨みましょう。