面接会場での「受付電話」の正しいかけ方と好印象を与えるマナー
転職活動において、企業のオフィスを訪問した際、受付に人がおらず、内線電話のみが置かれているケースは非常に多く見られます。面接官と直接対面する前とはいえ、受付の電話口での対応は、あなたのビジネスパーソンとしての基本マナーや、コミュニケーション能力を判断する最初の評価ポイントとなります。声のトーンや言葉遣い一つで、第一印象は大きく変わるものです。ここでは、面接会場の受付で内線電話を使用する際の正しい手順と、好印象を与えるための具体的なマナーについて解説します。
受付の内線電話をかける前の事前準備
電話の受話器を取る前に、まずは自分自身の状態を整え、必要な情報を確認しておくことが、落ち着いて対応するための第一歩となります。
身だしなみを整え、防寒具を脱いでおく
受付の電話をかける段階では、すでに企業の敷地内に足を踏み入れている状態です。冬場であれば、コートやマフラーなどの防寒具は、ビルやオフィスに入る前にあらかじめ脱いでおき、手や腕に掛けておくのが基本のマナーです。また、受付に設置されている電話機の前には、防犯カメラが設置されていたり、ガラス張りで社内から様子が見えたりすることも少なくありません。ネクタイの乱れや髪型などを最終確認し、姿勢を正してから電話機に向かいましょう。
担当者の部署名と氏名を手元に用意する
電話をかけた際、相手に要件をスムーズに伝えるためには、事前の案内メールなどを確認し、面接を担当する方の「部署名」と「氏名」を正確に把握しておく必要があります。頭の中で暗記しているつもりでも、緊張からふと忘れてしまうことがあるため、すぐに確認できるよう、スマートフォンの画面を開いておくか、手帳にメモをして手元に用意しておくと安心です。
好印象を与える電話のかけ方と伝え方
準備が整ったら、実際に内線電話をかけます。対面ではないからこそ、声の表情や簡潔な伝え方が重要になります。
電話をかける適切なタイミング
受付の電話をかけるタイミングは、面接開始時間の5分前から10分前が最も適切です。早すぎると、面接官が前後の業務や別の面接を行っている可能性があり、迷惑をかけてしまう恐れがあります。逆にギリギリすぎると、受付から面接室までの移動時間を考慮した際、開始時間に間に合わなくなるリスクが生じます。余裕を持って到着した場合でも、ビルのロビーや周辺で時間を調整し、適切なタイミングで受話器を取るようにしてください。
声のトーンを上げ、ゆっくりと話す
内線電話などの機械を通した音声は、対面で話す時よりも声が低く、こもって聞こえがちです。そのため、普段の会話よりも少しだけ声のトーンを上げ、明るい印象を与えるよう意識することが大切です。また、緊張していると早口になりやすいため、一言ひとことの語尾まではっきりと発音し、相手が聞き取りやすいスピードでゆっくりと話すことを心がけましょう。
伝えるべき内容と適切なフレーズ
電話がつながったら、まずは自分から挨拶をし、訪問の目的を簡潔に伝えます。長々と話す必要はなく、必要な情報だけを過不足なく伝えることが、ビジネスにおけるスマートな対応です。
- 挨拶: 「お世話になっております。」
- 名乗り: 「本日〇時より面接のお約束をいただいております、〇〇(自分のフルネーム)と申します。」
- 呼び出し: 「〇〇部(部署名)の〇〇様(担当者名)はいらっしゃいますでしょうか。」
このように、誰が、何のために、誰を訪ねてきたのかを明確に伝えることで、電話を受けた社員も迷うことなく、速やかに担当者へ取り次ぐことができます。
電話対応におけるイレギュラーな事態と対処法
受付の電話を利用する際、想定外の状況に遭遇することもあります。焦らず、臨機応変に対応する姿勢が求められます。
担当者が不在、または電話がつながらない場合
指定された内線番号にかけても誰も出ない場合や、担当者が席を外していると告げられることがあります。電話に出ない場合は、一度受話器を置き、1〜2分ほど待ってから再度かけ直してみてください。それでもつながらない場合や、総合受付のような部署に繋がった場合は、「〇時より〇〇様と面接のお約束をしておりますが、ご不在のようです。どなたかご対応いただける方はいらっしゃいますでしょうか」と、丁寧に状況を説明し、指示を仰ぎます。
誰宛にかければよいか指示がない場合
事前の案内メールに「到着しましたら、受付の電話でお呼び出しください」とだけ記載されており、具体的な担当者名や内線番号が書かれていないケースも稀に存在します。その場合は、電話機のそばに置かれている内線表を確認し、「採用担当」や「人事部」、あるいは「総合受付」の番号に電話をかけます。電話口では、「本日〇時より中途採用の面接で伺いました、〇〇と申します。恐れ入りますが、採用のご担当者様にお繋ぎいただけますでしょうか」と伝えれば、適切な部署へと案内してもらえます。





