24歳経理の平均年収と現実|第二新卒・若手層の給与事情と将来年収を伸ばす面接対策
大学を卒業して社会人3年目を迎える方、あるいは短大・専門学校・高校を卒業して実務経験を数年積み重ねてきた方など、「24歳」は経理職としての基礎実務を確立し、第二新卒としての市場価値が最も高まる重要な時期です。日々の業務を一通り滞りなく回せるようになる一方で、「同年代の他職種や他社経理と比べて給与水準はどうなのか」「ここから20代後半にかけてどのように年収を伸ばしていくべきか」といった疑問や、将来のキャリアプランに悩む方が増える年代でもあります。
経理職は、景気の波に左右されにくく、経験と専門知識を積み重ねることで長期的に安定した収入を目指せる職種です。しかし、24歳の段階では依然として若手育成枠や実務アシスタント層に位置づけられることが多く、給与水準は300万円台前半から中盤にとどまるのが一般的です。この時期に日々の定型業務をミスなくこなすだけでなく、月次決算の主担当への関与や業務改善を意識して取り組むかどうかが、20代後半における昇給スピードや転職時の年収アップに大きな差を生み出します。本記事では、24歳経理の平均年収の相場、給与差が生じる構造的な理由、将来的に年収を引き上げるための実務ステップ、そして採用面接で高く評価されるための具体的なポイントを詳しく解説します。
24歳経理の平均年収の相場と給与実態
24歳における経理職の年収は、最終学歴(大卒3年目、短大・専門卒4〜5年目、高卒7年目など)や所属企業の規模、業界によって一定の開きが見られます。
| 区分・学歴背景 | 想定される年収レンジ | 月給・手取りの目安 | 主な担当実務 |
| 大卒入社(社会人3年目) | 320万〜380万円前後 | 月給23万〜26万円(手取り約18万〜21万円) | 伝票起票、請求書管理、売掛・買掛金照合、月次決算補助 |
| 短大・専門卒入社(社会人4〜5年目) | 310万〜370万円前後 | 月給22万〜25万円(手取り約17万〜20万円) | 日次仕訳、入出金管理、月次締め作業、固定資産管理補助 |
| 高卒入社(社会人7年目) | 330万〜400万円前後 | 月給24万〜27万円(手取り約19万〜22万円) | 月次決算の主担当、試算表作成、年次決算補助、業務改善 |
| 大手企業・上場企業(若手枠) | 360万〜450万円前後 | 月給25万〜29万円(手取り約20万〜23万円) | マニュアルに沿った定型処理、システム突合、データ集計・分析 |
厚生労働省の賃金構造基本統計調査や各種中途採用データを見ても、20代前半(20〜24歳)の平均年収はおおむね300万〜340万円前後に集中しています。24歳の大卒3年目であれば、業務の習得が進み、年2回の賞与も満額支給されるようになるため、年収330万〜360万円前後に到達するケースが標準的です。
営業職のように歩合給やインセンティブで一時的に高収入を得る構造ではありませんが、着実に経験を重ねることで年功序列や実力評価に伴う安定したベースアップが見込める点が経理職の特徴です。
24歳経理の給与が抑えられやすい3つの理由
「専門的な知識を要する職種であるにもかかわらず、思うように給与が伸びない」と感じる背景には、経理特有の業務構造と評価制度が関係しています。
1. 担当業務が「定型的な日次処理」にとどまっている
24歳の段階では、領収書の確認や経費精算、伝票の起票、請求書の発送・入金消込など、定められたマニュアルに沿った日次ルーティンが主な業務となりがちです。これらの業務は代替が利くアシスタント業務とみなされやすく、単独で高い評価や手当がつきにくい傾向にあります。
2. 決算業務の全体像を独力で回せない
経理担当者としての市場価値が大きく跳ね上がるのは、「月次決算を一人で締められる」「年次決算の決算整理仕訳を論理的根拠を持って切れる」という段階に達してからです。年間の会計サイクルを一通り自立して完結できるようになるまでは、育成対象としての給与テーブルが適用されます。
3. 年齢や勤続年数に基づく給与体系
多くの国内企業において、20代前半の基本給は年齢や勤続年数に応じて緩やかに上昇する設計になっています。そのため、個人の作業スピードが上がっても、短期間で月給が数万円単位で急増することは多くありません。
24歳から20代後半にかけて年収を引き上げる実務ステップ
20代半ばから後半にかけて年収400万〜500万円以上の水準へステップアップするためには、24歳のうちから意識的に担当範囲を広げていく必要があります。
1. 「日次処理」から「月次決算の主担当」へ関与を深める
日々の伝票入力や請求書処理をミスなく迅速にこなす土台を確立した上で、減価償却費の計上、前払費用や未払金の整理、試算表の作成など、月次決算に関わる実務へ積極的に関わる姿勢を示します。
2. Excelスキルの習熟による業務プロセスの効率化
手作業の集計作業を減らし、SUM関数だけでなく、VLOOKUP(XLOOKUP)関数、IF関数、ピボットテーブルなどを使いこなして集計時間を短縮します。自らフォーマットを改善して工数を削減した経験は、社内評価や転職面接での強力なアピール材料になります。
3. 日商簿記2級の取得による理論の定着
24歳の段階で商業簿記と工業簿記を網羅する「日商簿記2級」を保有していると、原価計算の基礎や決算整理の仕組みを理解している客観的な証明になります。実務経験の浅さを補い、第二新卒としてのステップアップ転職や、より待遇の良い企業への移籍において極めて有利に働きます。
採用面接で面接官が見ている24歳経理の評価基準
第二新卒や若手採用において、24歳の応募者を迎える面接官は、ベテランのような高度な専門性よりも「将来の成長性」や「実務への適性」を重視して合否を判断します。
1. 数字に対する正確性とセルフチェックの習慣
経理はお金を扱う責任ある職種であり、1円の計算ミスや期日遅れが対外的な信用問題に直結します。「慎重に作業します」という言葉だけでなく、入力後に検算を行う、チェックリストを活用するなど、ミスを未然に防ぐ具体的な工夫を持っているかが確認されます。
2. 指導を素直に吸収する柔軟性と学習意欲
教わった手順や社内ルールを謙虚に受け入れ、メモを取って迅速に仕事を覚える姿勢が求められます。また、指示待ちにならず、簿記の勉強やツールの操作を自主的にキャッチアップする成長意欲が評価されます。
3. 現場や他部署との丁寧なコミュニケーション
経理は机に向かうだけの作業ではありません。他部署の先輩社員や現場スタッフに対して経費精算のルール遵守を促したり、書類の不備を差し戻したりする場面があります。相手の立場に配慮しながら、丁寧で角の立たないやり取りができるかどうかが重視されます。
面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
1. 職務実績:「これまで担当してきた経理業務の範囲を教えてください」
- 意図:単独でどこまでの実務を完結できるか、日次・月次処理の習熟度を確認しています。
- 回答のポイント:「前職では日常的な伝票起票や経費精算の精査、売掛金・買掛金の入出金照合を担当してまいりました。月次決算におきましては、先輩社員の指導のもと、経過勘定の計上や試算表の初期データ作成補助に携わり、決算全体のスケジュールを意識しながら期日通りに処理を進める実務力を培ってまいりました。」
2. 転職理由:「24歳というこのタイミングで転職を決意された理由は何ですか」
- 意図:待遇への不満だけでなく、キャリアアップに向けた前向きな動機があるかを見ています。
- 回答のポイント:「現職では日次業務の一連の流れを正確かつ迅速に回せるようになりましたが、分業化が進んでおり、月次決算の主担当や年次決算実務に関与する機会が限られておりました。20代前半のうちに実務の幅を広げ、単体決算を独力で締められる経理へと早期に成長したいと考え、事業規模を拡大されている貴社を志望いたしました。」
3. 業務適性:「計算ミスや入力漏れを防ぐために意識していることはありますか」
- 意図:精神論にとどまらず、客観的な行動習慣を持っているかを見ています。
- 回答のポイント:「思い込みで作業を進めず、マニュアルや手順書に沿って確認することを徹底しています。また、データ入力を行った際は時間を置いてから再度突き合わせを行い、Excelの関数を用いて貸借の不一致を自動検知できるようにするなど、仕組みとしてミスを防ぐ工夫を心がけております。」
4. 状況対応:「他部署から締め切りを過ぎて経費申請が出された場合、どう対応しますか」
- 意図:規程の遵守と社内関係の維持を両立できるかを確認されます。
- 回答のポイント:「頭ごなしに突き返すのではなく、まずは月次締めや支払処理にどのような影響が出るのかという背景を丁寧に説明します。その上で、今回は規定の範囲内で迅速に処理を進めつつ、次回以降は締め切り前に事前リマインドを行うなど、相手が無理なく提出できるような工夫を整えます。」
選考通過率を高める事前準備
面接本番を迎える前に、以下の項目を整理しておくことで、受け答えの具体性と説得力を格段に引き上げることができます。
扱えるPCスキルと学習実績の可視化
これまでに使用したことのある会計ソフトや、扱えるExcel機能(関数、ショートカットキー、ピボットテーブル等)を客観的な事実として整理します。簿記検定の学習を進めている場合は、「日商簿記2級の合格に向けて平日〇時間・休日〇時間の学習を継続している」といった具体的な取り組みを提示できるように準備しておきます。
応募先企業のビジネスモデルの把握
企業の取扱商品や取引形態(BtoB、BtoC、受託開発、店舗運営など)によって、発生する仕訳の種類や経理の繁忙期は異なります。公式HPや求人票を確認し、どのような取引が行われているかを把握した上で面接に臨むことで、自社への興味と理解の深さを示すことができます。



