パーソルイノベーションにおける営業企画の役割とは?業務内容・求められるスキルと面接対策を徹底解説
総合人材サービス大手であるパーソルグループにおいて、新規事業の創造やオープンイノベーションの推進、HR Tech・SaaS領域での事業開発を担う中核インキュベーション企業、パーソルイノベーション株式会社。「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンを基盤に据えつつ、副業人材マッチングサービス「lotsful(ロッツフル)」や採用管理システム「HITO-Link(ヒトリンク)」、リスキリング・DX人材育成支援など、次世代の労働市場を見据えた多様なプロダクト・サービスを展開しています。
従来の労働集約型・紹介型の人材ビジネスにとどまらず、テクノロジーとデータを融合させた事業を急速に立ち上げ、グロース(事業成長)させていく同社において、営業組織全体の戦略立案、プロセスの標準化、営業生産性の最大化を担う「営業企画(営業推進/セールスオペレーション/セールスイネーブルメント)」は、事業のスケールを後方から牽引する要のポジションです。
HR Tech・SaaS・新規事業開発領域への転職を目指す営業経験者や企画職の方に向けて、パーソルイノベーションにおける営業企画の位置づけ、具体的な実務領域、求められる人物像、そして採用面接を突破するためのアピールポイントについて詳しく解説します。
新規事業とHR Techを推進するパーソルイノベーションにおける営業企画の位置づけ
パーソルイノベーションのビジネスは、急速に立ち上がる新規事業やSaaS型プロダクトを、いかに短期間でスケール(拡大)させ、持続的な収益基盤へと育成するかが至上命題となります。
グループ本体(パーソルホールディングスやパーソルキャリア等)が持つ圧倒的な顧客基盤やブランドアセットを活用できる一方、提供するサービス自体は市場開拓期にあるものが多く、営業アプローチにはスタートアップのようなアジリティ(俊敏性)と、仮説検証のスピードが求められます。
このようなフェーズにおいて、営業企画が果たすべきミッションは以下の通りです。
1. 「属人的な新規開拓」から「再現性のある営業プロセス」への進化
プロダクトのローンチ初期にありがちな、トップ営業のスキルや熱量だけに頼った販売活動から脱却し、SFA(営業支援システム)やCRMを活用して、誰もが一定水準の提案を行える仕組み(The Model型の分業体制や商談フレームワーク)を確立します。
2. プロダクト開発と営業現場をつなぐフィードバックループの構築
顧客の生の声(機能への不満、競合ツールの動向、価格設定の妥当性等)を現場の商談データから客観的に抽出し、プロダクトマネージャー(PdM)やエンジニア部門へフィードバックすることで、機能改善や新プラン設計を後押しします。
3. パーソルグループ各社との連携・クロスセル推進
パーソルグループ各社が抱える膨大な法人顧客接点を活かし、グループ連携によるリード獲得や共同提案スキームを構築することで、自社単体ではリーチしきれない大手エンタープライズ企業への展開を加速させます。
営業企画の具体的な業務内容
担当する事業部(SaaS事業、副業マッチング事業、リスキリング推進等)や組織フェーズによって注力テーマは異なりますが、代表的な実務領域は主に以下の通りです。
1. 営業戦略の立案と目標(予算・KPI)の配分
- 各事業部の中期事業計画やARR(年間経常収益)目標に連動した、チーム別・個人別のKPI設計(商談設定数、有効提案率、受注件数、MRR等)
- ターゲット業界の市場規模、企業の採用・DX投資動向を分析し、重点的にアプローチすべき顧客セグメントの選定
- 新機能リリース時や商戦期に合わせた、営業推進キャンペーンやインセンティブプランの策定
2. 提案支援ツールの整備とセールスイネーブルメント
- 顧客のROI(費用対効果)や業務効率化効果を定量的に示す提案書テンプレート、業種別導入事例集、競合比較マテリアルの作成
- 複雑なSaaS機能や副業活用スキームを、現場の営業担当者が即座に理解し顧客へ分かりやすく提示できるマテリアルの整備
- 新任営業担当者向けのオンボーディングプログラム策定、商談ロールプレイング研修の企画運営
3. SFA/CRMの運用定着とパイプライン分析
- SalesforceやHubSpotなどの営業支援システムにおける入力ルールの策定、ダッシュボードの構築、現場への定着推進
- リード獲得から初回商談、トライアル・デモ、提案、受注に至るパイプラインの歩留まりや失注要因をデータで分析
- 経営陣や事業責任者に対する、週次・月次の売上着地予測(フォーキャスト)の定期レポーティング
4. 部門間連携と生成AI等のテクノロジー活用推進
- マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといったレベニュー組織間の円滑な連携支援
- 業務効率化や商談ログ分析に向けた生成AIツール等の積極的な導入と、営業現場への活用浸透
求められるスキルと活躍できる人物像
採用面接や実務において高く評価される主な資質や能力は以下の通りです。
1. ファクトとデータに基づく徹底した論理的思考力
新規事業やSaaSビジネスにおいては、直感や精神論による施策立案は通用しません。SFAデータや商談プロセスデータを客観的に読み解き、「どこに組織のボトルネックがあり、どの先行指標を動かせば全体の成果が最大化するのか」を数字の根拠をもって筋道立てて説明できる論理性が不可欠です。
2. 未整備な環境を面白がる当事者意識とアジリティ
完成された大企業とは異なり、ルールや体制が刻一刻と変化するインキュベーション環境です。指示を待つ姿勢ではなく、自ら課題を見つけて仮説を立て、走りながら改善を繰り返すスピード感とオーナーシップが強く求められます。
3. 現場に寄り添う高い共感力と合意形成力
営業企画が設計したルールやツールは、最前線でお客様と対峙する営業担当者が実践できなければ形骸化します。多忙な現場の業務負担に配慮しつつ、現場にとってのメリットを丁寧に提示しながら、同じ方向を向かせる対人折衝能力が重要視されます。
これまでの経験をアピールにつなげる視点
異業界や現場営業からのキャリアチェンジを目指す場合、過去の実務実績をパーソルイノベーションの営業企画の要件に結びつけることが重要です。
- SaaS・IT企業の営業・企画経験者:分業型モデル(The Model)の実務経験、SFAを活用したパイプライン管理、KPI設計の実績を前面に出し、即戦力としての親和性をアピールします。
- 人材業界(人材紹介・求人メディア等)の営業経験者:顧客の採用課題や人事の購買心理への深い理解を活かしつつ、「個人の売上数字」にとどまらず、「自作の提案ツールをチームに共有して成約率を高めた」「若手育成の仕組みを整えた」といった組織貢献の実績を軸に据えます。
- 他業界の営業企画・事業企画経験者:データ分析によるプロセス改善、SFAの定着、業務フローの標準化など、「営業組織を仕組み化して組織全体の業績を向上させた実績」を客観的な数字とともに語ります。
採用面接を突破するためのアピールポイント
中途採用面接において適性を伝える際は、「課題の構造化」「周囲の巻き込み」「客観的な数値成果」の3つのステップで整理して語ることが重要です。
「個人の成果」から「仕組み化」への意識の転換を語る
営業現場の経験を持つ場合、「自ら売上目標を達成した」という話だけでは差別化になりません。 「自分が契約を取ること以上に、自分が設計した提案フォーマットや分析データによってチーム全体の成約率が伸びる瞬間に最もやりがいを感じた」といった、実体験に基づいた転換点を明確に言語化します。
業務改善のプロセスを客観的な数字で説明する
過去に自発的に取り組んだ改善について、具体的な数値を用いて論理的に説明します。
- 「チーム内の商談進捗データを分析し、初回商談から有効提案への移行率が低い要因を特定した」
- 「業界別のヒアリングシートを整備し、若手メンバー向けの勉強会を実施した」
- 「結果として、チーム全体の有効提案率が従来の〇%から〇%へと改善し、商談準備にかかる時間を月間〇時間短縮させた」
新規事業創出への関心とグループアセットへの理解を示す
同社の選考では、合理的なスキルだけでなく、「HR領域の新たな価値を創造し、はたらくの未来を変えていく」という事業の使命に対する深い理解が見極められます。「パーソルグループが持つ強力な顧客基盤を活かしながら、アジリティを持って新しい営業プロセスの型化に挑戦したい」という真摯な姿勢を自らの言葉で伝えることで、同社が求める営業企画としての説得力が高まります。



