面接で「わかりました」はNG?好印象を与える正しい言い換え表現と敬語マナー
転職活動の面接において、面接官からの説明や指示に対して、つい日常会話の延長で「わかりました」と返答してしまう方は少なくありません。しかし、ビジネスというフォーマルな場、特に自身の採否を決定づける面接の場において、「わかりました」という言葉は適切な表現とは言えません。正しい敬語を使えるかどうかは、社会人としての基本的なコミュニケーション能力や、ビジネスマナーが備わっているかを判断する重要な評価基準となります。本記事では、面接で「わかりました」を避けるべき理由と、状況に応じた適切な言い換え表現について、詳しく解説します。
面接で「わかりました」の使用を避けるべき理由
「わかりました」という言葉は、日本語の文法として間違っているわけではありませんが、面接官に対して使用するには、敬意の度合いが不足しています。
丁寧語ではあるが「謙譲」の意が含まれない
「わかりました」は、「わかる」という動詞に丁寧語の「ます」の過去形を付けた言葉です。丁寧な表現ではありますが、相手を敬う「尊敬語」や、自分をへりくだって相手を立てる「謙譲語」の要素が含まれていません。面接官は、応募者にとって目上の立場にあたるため、単なる丁寧語である「わかりました」では、敬意が十分に伝わらず、ややカジュアルでフランクな印象を与えてしまう可能性があります。
ビジネスマナーが不足していると判断されるリスク
中途採用の面接では、これまでの社会人経験で培われたビジネスマナーが厳しくチェックされます。顧客や取引先に対して「わかりました」と返答してしまう人物なのではないか、と面接官に懸念を抱かせた場合、コミュニケーション能力や社外対応に不安があると見なされ、マイナスの評価に直結する恐れがあります。
「わかりました」に代わる適切な言い換え表現
面接官の言葉に対して、しっかりと理解したことと、深い敬意を同時に伝えるためには、以下の表現を使用するのがビジネスにおける正しいマナーです。
基本となる万能な表現「承知いたしました」
面接の場で最も推奨され、あらゆる場面でオールマイティに使用できるのが「承知いたしました」という表現です。「承知する」は、「わかる」「引き受ける」の謙譲語であり、これに丁寧語を組み合わせたこの言葉は、相手への敬意を示す非常に適切な表現となります。事務的な連絡事項から、業務に関する深い説明まで、幅広く使えるため、転職活動においては「承知いたしました」を基本の返答として習慣づけておくことが重要です。
よりかしこまった印象を与える「かしこまりました」
「承知いたしました」と同様に、相手への深い敬意を示す表現として「かしこまりました」があります。この言葉は、相手の命令や依頼を謹んで引き受けるという意味合いが強く、サービス業や接客業などで頻繁に用いられます。面接の場において使用しても全く問題はなく、非常に丁寧で柔らかな印象、そして高いホスピタリティをアピールすることができます。
注意点:「了解しました」は絶対に使ってはいけない
「わかりました」の言い換えとして、「了解しました」を使ってしまう方がいますが、これは重大なマナー違反となります。「了解」という言葉は、本来、目上の人が目下の人に対して使う言葉、あるいは同僚間で使う言葉です。面接官に対して「了解しました」と言うのは、相手を見下しているような印象を与えかねないため、絶対に使用しないでください。
状況別に見る「わかりました」の適切な伝え方
面接中は、一方的に説明を受けるだけでなく、対話の中で相手の話を理解したことを示す場面が多々あります。状況に応じて表現を使い分けることで、より洗練されたコミュニケーションが可能になります。
面接官からの説明や指示を受けたとき
面接のスケジュールや、入社後の条件などについて説明を受けた際は、単に返事をするだけでなく、内容を復唱しながら返答すると丁寧です。例えば、「今後の選考スケジュールにつきまして、承知いたしました」「ご提示いただいた条件の件、かしこまりました」と返すことで、話を正確に聞き取っているという安心感を与えることができます。
面接官の話に対する相槌として使うとき
面接官が話をしている最中に、内容を理解していることを示すための相槌として「わかりました」や「なるほどですね」を使うことは避けるべきです。この場合は、相手の話の腰を折らないよう、「はい」「おっしゃる通りです」「左様でございますか」といった、短く丁寧な相槌を適度に挟むのが適切です。
質問の意図を理解したことを伝えるとき
面接官から複雑な質問を投げかけられた際や、前提条件の長い説明を受けた後に回答を求められた場合、「ご質問の意図、理解いたしました」あるいは「ご指摘の点につきまして、承知いたしました」と一言添えてから回答を始めるのが効果的です。これにより、相手の話を正しく咀嚼し、論理的な対話ができる人物であると印象付けることができます。
面接における言葉遣いは、付け焼き刃の対策では、緊張からつい普段の口癖が出てしまうものです。日頃から「承知いたしました」を意識して使い、正しい敬語を自然に引き出せるように準備を整えておくことが、面接突破の鍵となります。





