面接で突然「英語で話して」と言われたら?焦らずに対応するための対策とコツ
転職活動の面接において、日本語で順調に会話が進んでいたにもかかわらず、面接官から突然、「ここから少し、英語で話してもらえますか?」と切り出されるケースが、外資系企業や、グローバル展開を進める企業を中心に増えています。事前に英語面接があることが知らされていれば準備もできますが、不意打ちで求められた場合、頭が真っ白になってしまう方も少なくありません。しかし、面接官の意図を正しく理解し、適切な心構えを持っておくことで、この予期せぬ状況は、自身の対応力をアピールする絶好のチャンスへと変わります。本記事では、面接中に突然英語で話すよう求められた際の企業側の意図や、焦らずに対応するための具体的なコツ、そして、事前に行っておくべき準備について、詳しく解説します。
なぜ面接の途中で突然「英語で話して」と求められるのか
面接官が、事前の予告なしに英語での会話を求めてくる背景には、大きく分けて二つの明確な意図が存在します。
履歴書に記載された英語スキルの実態を確認するため
一つ目の理由は、応募書類に記載されているTOEICのスコアや、「日常会話レベル」「ビジネスレベル」といった自己申告の英語力が、実際の会話において、どの程度通用するのかを、直接確認するためです。ペーパーテストの点数が高くても、実際に口頭でスムーズにコミュニケーションが取れるかどうかは、別問題であると面接官は認識しています。そのため、用意された回答を暗唱するのではなく、その場での自然なやり取りを通じて、実践的なスピーキング能力やリスニング能力を、測ろうとしています。
予期せぬ状況に対する柔軟性やストレス耐性を見るため
二つ目の理由は、語学力そのものよりも、不測の事態に直面した際の、応募者の「対応力」を観察することにあります。ビジネスの現場、特に海外のクライアントや同僚と仕事をする環境においては、予定外のトラブルや、急な状況変化が日常的に発生します。突然の英語での質問に対して、パニックに陥って黙り込んでしまうのか、それとも、知っている単語を駆使して、何とか自分の意思を伝えようと努力するのか。面接官は、その困難に立ち向かう姿勢や、ストレスに対する耐性を、高く評価する傾向にあります。
突然の英語での質問を乗り切るための3つの基本ステップ
もし面接本番で「英語で話して」と振られた場合でも、以下のステップを意識することで、落ち着いて対処することが可能になります。
1. まずは深呼吸をして、英語モードに切り替える
突然の要求に対して焦る気持ちは当然ですが、まずは一度深呼吸をし、気持ちを落ち着けましょう。すぐに完璧な英語を話し始める必要はありません。「Sure.(もちろんです)」「Let me try.(挑戦してみます)」と、前向きな言葉を一つ口に出すことで、自分自身の脳を英語モードへと切り替えるための、わずかな時間を稼ぐことができます。
2. 完璧な文法よりも、伝えようとする姿勢を優先する
ネイティブスピーカーのように、流暢で文法的に完璧な英語を話さなければならないという思い込みは、捨ててください。面接官が重視しているのは、コミュニケーションを成立させようとする、一生懸命な姿勢です。単語の羅列になってしまったり、文法に多少の誤りがあったりしても、相手の目を見て、身振り手振りを交えながら、堂々と、大きな声で話すことが、何よりも重要です。
3. 分からない時は、正直かつポジティブに伝える
質問の意味が全く聞き取れなかったり、英語でどう表現していいか分からず言葉に詰まったりした場合は、黙り込んでしまうのが最も避けるべき対応です。「Could you repeat the question, please?(もう一度質問をお願いできますか?)」と聞き返したり、「I know how to say it in Japanese, but it is a bit difficult to explain in English.(日本語での言い方は分かるのですが、英語で説明するのが少し難しいです)」と、現在の状況を正直に伝えたりすることで、誠実なコミュニケーションを図ろうとする姿勢を、示すことができます。
急な英語への切り替えでよく聞かれる質問内容
不意打ちで英語を求められる場合、専門的で複雑な業務内容について聞かれることは稀です。多くの場合、応募者が答えやすい、以下のような基本的なトピックが選ばれます。
簡単な自己紹介と経歴の要約(Self-introduction)
「Please introduce yourself briefly.(簡単に自己紹介をしてください)」という質問は、英語へ切り替える際の最も定番のアイスブレイクです。自分の名前、現在の職種、そして、これまでの経験の中で最も強調したい実績を一つか二つ、簡潔にまとめられるようにしておきましょう。
応募理由や将来のビジョン(Motivation / Future goals)
「Why are you interested in this position?(なぜこのポジションに興味があるのですか?)」といった、志望動機を問われることも多くあります。なぜその企業なのか、自身のスキルをどう活かしたいのかという、軸となる部分を、シンプルな英語で表現できるようにしておくことが大切です。
週末の過ごし方や趣味(Hobbies / Weekends)
語学力のみを純粋に測りたい場合や、緊張をほぐす目的で、「What do you usually do on weekends?(週末は普段何をしていますか?)」といった、仕事とは関係のない日常的な質問が投げかけられることもあります。リラックスして、自分の好きなことについて、笑顔で話すことが求められます。
いざという時に備える、効果的な事前準備
面接で英語を求められる可能性が少しでもある場合は、前もって最低限の準備をしておくことで、当日の安心感が大きく変わります。
自身の経歴、強みと弱み、そして志望動機という、面接の核となる要素については、日本語の回答を用意するだけでなく、それを中学レベルのシンプルな英語に翻訳し、スムーズに口から出てくるように、何度も声に出して練習をしておきましょう。難しい単語や複雑な構文を使う必要はなく、自分が確実に理解し、発音できるフレーズを、いくつかストックしておくことが、突然の英語面接を乗り切るための、最大の武器となります。





