就職活動や転職活動において、面接は採用の可否を左右する最も重要な選考ステップです。限られた時間の中で自分の魅力を最大限に伝え、企業側に「この人と働きたい」と思ってもらうためには、いくつかのポイントをしっかり押さえておく必要があります。
本記事では、面接に臨む前に必ずチェックしておきたい基本的なマナーから、質疑応答時のコツ、そして面接後の対応まで、合格に近づくための面接のポイントを詳しく解説します。
1. 面接前の準備が合否を分ける
面接で好印象を与えるためには、事前準備がカギです。以下のポイントを押さえておきましょう。
■ 企業研究
- 企業のビジョン・事業内容・競合との差別化を把握する
- 「なぜこの会社なのか」を明確にすることで説得力のある志望動機が作れます
■ 応募職種の理解
- 募集要項を読み込み、求められているスキルや役割を理解する
- 自分の経験やスキルがどのように活かせるかを整理する
■ 自己分析
- 自分の強み・弱み・価値観を言語化しておく
- これまでの経験を「成果」や「行動」に分けて具体的に説明できるようにする
2. 面接当日のマナーと立ち居振る舞い
面接では、話す内容だけでなく、態度や所作も評価対象になります。
■ 清潔感のある服装
- スーツのしわや靴の汚れ、髪型、爪の状態までチェック
- 清潔感=信頼感と捉えられるため、身だしなみは重要なポイントです
■ 時間厳守
- 会場には10分前到着が基本
- 遅刻しそうな場合は、必ず事前に連絡を入れる
■ 入退室時の礼儀
- ノックは3回、ドアの開け閉めは静かに
- 入室後は丁寧にお辞儀し、「本日はお時間をいただきありがとうございます」と挨拶
3. 質疑応答時の話し方のポイント
面接中に最も重要な時間が「質問への回答」です。ここで自分の魅力や適性をしっかりとアピールする必要があります。
■ 結論ファーストを意識
「結論 → 理由 → 具体例」の順に話すと、論理的かつ簡潔に伝えることができます。
例)
「私の強みは課題解決力です。前職では…(中略)…その結果、業務効率を20%改善しました。」
■ 面接官の反応を見る
一方的に話し続けるのではなく、相手の表情を見ながら間を取りつつ話すことで、より伝わりやすくなります。
■ 応募先に合わせたアピール
会社によって求める人物像は異なります。企業研究で得た情報をもとに、その企業に合った自分像を意識して伝えることが重要です。
4. 面接の最後に差がつく逆質問
「何か質問はありますか?」と聞かれた際の対応も、印象を左右するポイントです。
■ 良い逆質問の例
- 「入社後、最初の3か月で期待される役割は何でしょうか?」
- 「○○というプロジェクトに関心があるのですが、未経験からでも関われる可能性はありますか?」
こうした質問は、企業への関心の高さや仕事への意欲を示すチャンスになります。
■ NGな逆質問
- 「給与はいくらですか?」「残業は多いですか?」など、待遇ばかりに焦点を当てた質問は控えましょう(どうしても聞く場合はタイミングに注意)
5. 面接後のフォローも評価対象
面接終了後の対応も意外と見られています。感謝の気持ちを伝えることは、最後の印象を良くする重要なポイントです。
■ お礼メールの送信(当日〜翌日)
- 件名:面接のお礼(氏名)
- 内容:面接の機会をいただいたことへの感謝、自分の意欲、印象に残ったやり取りなどを簡潔に記載
まとめ:面接の合否を左右する5つのポイント
- 事前準備(企業研究・自己分析)
- 身だしなみ・時間厳守・礼儀正しい所作
- 結論ファーストで話す力、聞く姿勢
- 企業への関心を示す逆質問
- 面接後のフォロー(お礼メール)
面接では、自分のスキルや経験だけでなく、「一緒に働きたいと思わせる人柄や姿勢」が重視されます。これらのポイントを意識しながら、準備と振る舞いを整えて、自信を持って面接に臨みましょう。
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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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