営業推進事務の仕事内容とは?営業事務との違いや求められるスキルを徹底解説
転職活動においてバックオフィスや営業支援系の職種を探していると、「営業推進事務」という募集職種を目にする機会があります。一般的な「営業事務」と名前が似ているため、「具体的にどのような仕事をするのか」「営業事務と何が違うのか」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
営業推進事務は、日々の定常的な事務処理にとどまらず、営業組織全体の生産性向上や売れる仕組みづくりを支える重要なポジションです。この記事では、営業推進事務の役割や主な業務内容、営業事務との違い、実務や採用面接で評価されるスキルについて詳しく解説します。
営業推進事務とは?組織上の位置づけと主な役割
営業推進事務とは、営業組織がスムーズに活動し、売上目標を達成できるよう、営業推進部門や営業企画部門に配置されて事務・サポート業務を担う職種です。
最前線で動く営業担当者の個人的なサポートを行うというよりは、「営業組織全体の後方支援や業務フローの改善、施策の推進をバックオフィスから支える」という役割を持っています。
主な目的は、以下の3点に集約されます。
1. 営業施策やキャンペーンの事務局運営
会社全体や事業部単位で実施される販売強化キャンペーン、新商品の拡販プロジェクト、営業コンテストなどにおいて、進捗データの集計や関連資料の準備、現場への連絡窓口といった事務局業務を一手に担います。
2. 営業活動に関するデータ管理と集計・可視化
営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)などに蓄積されたデータを抽出し、日報や週報、月次の売上実績レポートとしてまとめます。営業マネージャーや経営層が迅速に意思決定できるよう、数字を分かりやすく整える役割を果たします。
3. 営業活動の標準化・効率化のサポート
営業マニュアルの改訂作業、提案書フォーマットの管理、受発注フローの整備など、現場が迷わず業務を進められるためのルールづくりやドキュメント管理を後方から支援します。
「営業推進事務」と「営業事務」の違い
営業推進事務と一般的な営業事務は、いずれも営業活動を支える事務職ですが、向き合う対象や業務の領域に違いがあります。
比較表:営業推進事務と営業事務の違い
| 項目 | 営業推進事務 | 営業事務(一般的なアシスタント) |
| 主なサポート対象 | 営業組織全体、営業推進・企画チーム | 特定の営業担当者、営業チーム・課 |
| 業務の性質 | プロジェクト支援、集計分析、仕組み化の補助 | 日常的なルーティン処理、顧客対応の代行 |
| 主な実務内容 | データ集計・分析、マニュアル整備、施策の事務局運営 | 見積書・請求書作成、受発注入力、電話・来客対応 |
| 関わる関係者 | 営業部門全体、事業企画、マーケティング、社内システム部門 | 営業担当者、顧客、取引先、物流・経理部門 |
| 求められる視点 | 組織全体の効率化、プロセスの改善 | 正確性、迅速なタスク処理、気配り |
営業事務が「個々の営業パーソンが抱える日々の商談手続きを正確に代行する仕事」であるのに対し、営業推進事務は「営業組織が効率的に成果を出すための仕組みを裏方として支える仕事」という側面が強くなります。
営業推進事務の具体的な業務内容
所属する企業の事業規模や業界によって細かな分担は異なりますが、代表的な実務内容は以下の通りです。
1. 営業データの集計・分析・レポーティング
- SFA/CRMや基幹システムからの売上データ、商談件数、成約率などのデータ抽出
- ExcelやBIツールを活用したダッシュボードの更新、グラフや集計表の作成
- 営業会議で使用する報告資料や分析用スライドの体裁調整
2. キャンペーン・施策の事務局業務
- 販売キャンペーンの対象案件リストの作成、進捗状況のトラッキング
- 営業担当者への施策案内メールの配信、問い合わせ対応
- 表彰制度やインセンティブ計算に伴う実績確認と集計
3. 提案マテリアル・マニュアルの管理
- 提案書テンプレート、会社案内、チラシ、事例集などの最新版データの管理
- 営業活動プロセスの変更に伴う業務手順書(マニュアル)の修正・保管
- 契約書や稟議書などの申請フォーマットの整理・周知
4. 顧客データ・ツール運用のメンテナンス
- 名刺データや見込み顧客リストのクレンジング(重複削除、表記ゆれの修正)
- 新入社員や異動者に対する営業ツールの初期アカウント発行、利用権限の設定
- システムベンダーや社内情シス部門との連絡窓口
営業推進事務で求められるスキルと向いている人
営業推進事務として成果を出し、採用面接でも評価されやすい主な能力や適性は以下の通りです。
高いPCスキルとデータ処理能力(特にExcel)
膨大な営業データを扱うため、Excelでの関数(VLOOKUP、XLOOKUP、IFなど)やピボットテーブルを用いたデータ集計、グラフ作成のスキルは必須レベルで求められます。マクロ(VBA)やAccess、BIツールの知見があると、即戦力として高く評価されます。
業務改善への意欲と論理的な情報整理力
単に言われた作業をこなすだけでなく、「この入力作業を自動化できないか」「どのフォーマットにすれば現場が見やすいか」といった視点を持てる人が重宝されます。散らばった情報を構造化し、誰が見ても一目で分かる形に整理する能力が活かせます。
相手目線に立った細やかなコミュニケーション力
営業推進事務は、現場の営業担当者、営業部長、企画担当者、情シス部門など、多様な社内関係者と関わります。新しいルールや提出物の期限を周知する際にも、一方的な指示にならず、多忙な現場に配慮しながら円滑に協力を引き出す対人調整力が欠かせません。
転職面接における自己PRのポイント
営業推進事務の採用選考では、「正確に事務をこなせること」に加えて、「営業組織を支える改善意識があること」をアピールすることが重要です。
営業事務経験者の場合
日々の事務処理実績だけでなく、「自発的にマニュアルを整備してミスを減らした」「Excelのフォーマットを見直して作業時間を短縮した」といった、業務改善や周囲の業務効率化につながったエピソードを具体的に伝えます。
現場営業経験者の場合
自身が営業現場で感じていた課題意識を語りつつ、「後方支援として組織全体の成果を支えたい」という志向の転換を説明します。営業プロセスの実感を持ちながら、数字の集計や資料作成に几帳面に取り組める姿勢を示すことで、高い説得力を持たせることができます。



